不登校について
School refusal
「学校にいかない」という選択
学校がつらいと感じる子供たちへ
朝起きられない。
学校に行かなきゃ、と思うと胸やお腹が痛くなる。
夜不安で眠れない。
学校への準備の途中で、体が動かなくなる。
涙が止まらない。
なぜ行きたくないのか、言葉にならない。
行かなくちゃ、と思うけれど、行けない自分を責めてしまう。
行けない自分が悪い、と思ってしまう。
前日の夜には、明日は行こう、と思う。
でも朝にはつらくて、体が動かない。
【学校にいけない】のではなく、
【学校に行かないことを選択する】と考えてみませんか。
保護者の皆様へ
お子さんの体調不良が続いたり、学校に行きたくないと言ったら
本当に不安になりますよね。
理由を問い詰めてしまったり、無理やり学校へ連れて行ったり、
友だちにお迎えを頼んだり、ご褒美を用意してみたり・・・。
ありとあらゆる方法で学校への道をつなげようとします。
本当は元気に学校へ行ってほしい。
でも、ちょっとお休みさせてみませんか?
体調不良や行きたくないという意思表示がある時点で、子供の心はすでに疲弊しきっています。
「学校に行かなくていい」を少しでも早めに選択肢に入れてほしいです。
もちろん、学校に行ったほうがいいに決まっています。
勉強の遅れ、友達との交流、学校行事の思い出、将来の進路
学校に行かないことで失うものを想像すると、親の心も押しつぶされそうになります。
そして、子供たちの多くは、いけない理由を言葉にできません。
それでも、「話せるとき」がいつかきます。
また、理由が分かっていて、仮にその理由を取り除いたとしても
心が元気になるまでには、時間がかかります。
自分の家の中が「安心できる場所」だと実感して初めて、ゆっくりと動き出すことができます。
それまでは、生活リズムが狂ったり、外に出られなかったり、ゲームばかりしていたり。
しかし、早い段階で学校をお休みすることができれば、
子供の心はより早く元気を取り戻していきます。
お子さんを信じて、動き出すその時に背中を押してください。
🏫不登校とは
文部科学省では、不登校を次のように定義しています。
「病気や経済的な理由を除き、心理的・情緒的な要因、あるいは家庭・学校などの環境要因によって、年間30日以上学校を欠席している状態」
🌟不登校の子供たちの人数は約35万人
日本全国の小1〜中3の在籍者数
文部科学省「学校基本調査(令和6年度)」より
・小学生:5,941,733人
・中学生:3,141,132人 👉 合計:9,082,865人(約908万人)
🚸 不登校の人数(小・中学生)
文部科学省「長期欠席者調査(不登校)」の最新値では、
全国の不登校児童生徒数は 約35万人規模 と公表されています。
🌱 富山県における不登校の現状
富山県では、令和7年度の調査で
小学生 44,256人、中学生 23,783人、合計 68,039人 が在籍しています。
全国的に不登校が増加している流れの中で、富山県では公式の発表はありませんが、
文部科学省が公表する全国平均の不登校率(約3.6%)をもとにすると、
富山県の不登校児童生徒は 約2,400〜2,500人程度と推計されます。
35万人という数字に驚かれた方も多いと思います。
この数字は、【完全不登校】と呼ばれている子供たちの人数です。
例えば、五月雨登校や別室登校、週に一度プリントを取りに行く、などの生徒は、不登校の定義からは外れてしまうため、実際はもっと多くの生徒が学校に行っていないと思われます。

文部科学省 令和6年度調査より
🏫不登校になるとどうなるの?
~子供の状態の変化~
1. 心の健康への影響(不安・自己肯定感の低下)
子どもの多くが「学校に行けない自分を責めてしまう」傾向にあります。
・不安感の増加(学校への不安、人間関係への不安)
・自己肯定感の低下(「自分はダメだ」「みんなと違う」)
・抑うつ傾向(気力が出ない、疲れやすい)
2. 学習面の遅れ・学習意欲の低下
・学習の抜け・遅れが生じる
・勉強への苦手意識が強まる
・高校生だと、進級や卒業ができないという問題も
3. 友人関係・社会性の機会が減る
・コミュニケーションの機会が減る
・孤立感が強まる
4. 生活リズムの乱れ
学校という“生活の軸”がなくなることで、生活リズムが崩れやすくなります。
・昼夜逆転
・食事リズムの乱れ
・運動不足
・体調不良
~保護者への影響~
1. 精神的な影響(最も大きい負担)
多くの保護者が、次のような強い心理的ストレスを抱えることが明らかになっています。
・自責感(「育て方が悪かったのでは…」)
・孤独感(相談できる相手がいない)
・不安(将来はどうなるのか)
・怒り・焦り・混乱(どう対応すべきかわからない)
・抑うつ状態(気力が出ない、疲れやすい)
奈良女子大学の調査では、保護者は慢性的な高ストレス状態にあり、抑うつ・怒り・活力低下が顕著だったと報告されています。
2. 親子関係への影響
不登校が続くと、親子の距離が近くなりすぎたり、逆に衝突が増えたりすることがあります。
・子どもが相談相手として親に依存しやすくなる
・親のストレスが子どもに伝わり、悪循環になる
・「どう声をかければいいのか」わからず関係がぎくしゃくする
3. 家庭生活の変化・負担
不登校は家庭の生活リズムにも影響します。
・親が仕事を休む・辞めるなどの変化
・兄弟姉妹への影響(気を遣う、我慢が増える)
・父母の不登校への理解のギャップ
特に母親が付き添い登校や在宅対応で生活を大きく変える傾向にあります。
4. 経済的な負担
朝日新聞EduAの調査では、約9割の家庭で支出が増え、約3割で収入が減ったとされています。
増える支出の例
・通院・カウンセリング費
・フリースクールや学習支援の費用
・在宅時間が増えることによる生活費の増加
減る収入の例
・親が仕事をセーブする
・休職・退職による収入減
(介護休業の利用などで離職をせずに対応できることもあります)
子供が不登校になったらどうすればよいのか?
1.不登校の状態を受け入れる
2.子供の気持ちを受け止めて、否定しない
3.学校との共有
4.専門医やカウンセリングを受診
5.子供が安心できる居場所づくり
6.学校以外の学びの場所の検討
そして、保護者も学校以外に相談できる場所をつくることが重要です。
兄弟姉妹がいる場合は、対応がさらに複雑になりますね。
一人で、または家族だけで解決しようとしないことも大切です。
動き出す時が、必ず来ます。でも、それまでは本当につらい道のりとなります。
信頼できる場所を見つけて、吐き出すことも大切な時間になると思います。
学習塾のぞみには、専門の相談員がいます。
不登校訪問支援カウンセラー・児童発達支援士・発達障害コミュニケーションサポーターの資格を持った相談員が、いつでも何回でも無料でお話をお伺いします。
お子様本人のみ、保護者様のみ、どなたでもお越しください。(要予約)
不登校の現状と社会の理解について
不登校の児童生徒数は全国的に増加しており、特別なことではなくなっています。
背景には、学校生活のストレスや人間関係の悩み、発達特性への理解不足、心身の不調など、さまざまな要因が複雑に関わっていて、一人ひとり原因や状況は全く異なります。
また、不登校は「怠け」や「甘え」ではなく、子どもが今の環境で精一杯がんばった結果として表れるサインであるという認識が広がりつつあります。
「多様な学び方」を受け入れる方向へ
これまでの「学校に行くのが当たり前」という価値観は大きく変わり、
現在は、国や教育現場でも 子どもの心の安全を最優先にする考え方 が広がっています。
・不登校は“問題行動”ではなく“状態”として捉えられるようになった
・学校以外の学びの場(塾・フリースクール・オンライン学習)が選択肢として認められてきた
・子どものペースを尊重する支援が増えている
・保護者が孤立しないための相談体制が整いつつある
社会全体が、「学校に行くかどうか」よりも「子どもが安心して成長できるか」
を重視する方向へ確実に変化しています。
しかし、まだ十分な理解は広がっていません。特に学習機会の選択肢が限られています。
自宅から一歩も出られないお子さんも多くいます。
お子さんが自ら学びたいと思えるような環境づくりや、フリースクールだけでなく
ホームスクーリングなども出席扱いとなるような、様々な選択肢の準備が必要であり、
より多くの情報を不登校の子供たちやをの家族に届けていく必要があります。
